書誌詳細
カビンくんとドンマちゃん 感覚過敏と感覚鈍麻の感じ方
- 著者名加藤/路瑛∥著 黒川/駿哉∥監修 中村/至宏∥絵
- 出版者ワニブックス
- 出版年2023.8
所蔵事項
- 登録番号00018389
- 請求記号378-カ-1SOC
- 貸出区分通常
- 蔵書区分図書資料 - 和書
- 所蔵館本館
- 配架場所3 社会科学 Social Scienses
- 所蔵状態所蔵
書誌事項
- 書名カビンくんとドンマちゃん 感覚過敏と感覚鈍麻の感じ方
- 書名ヨミカビンクントドンマチャン
- 著者名加藤/路瑛∥著 黒川/駿哉∥監修 中村/至宏∥絵
- 著者ヨミカトウ,ジエイ
- 出版地東京
- 出版者ワニブックス
- 出版年2023.8
- 内容紹介視覚・聴覚・嗅覚などの感覚が過敏になる「感覚過敏」の男の子と、それとは対照的に、寒さや痛みを感じにくい「感覚鈍麻」の女の子の物語。感覚過敏や感覚鈍麻の人々がどんなことに困り、そんな悩みや葛藤を抱えて生きているかを追体験できる。
【カビンくんの心の声】
僕は、制服が痛い。
まるでサンドペーパーでできたブレザーだ。
僕は、給食が食べられない。
これは「好き、嫌い」「美味しい、まずい」の話じゃない。
僕の全細胞が、拒否をする。
セカイは刺激にあふれている。
音は痛くて、光は目に刺さる。
中でも歯医者は、刺激のフルコンボだ。
白いノートや教科書の光が反射して、字が読めない。
校庭の声と、授業の声が副音声のように入り混じる。
「香り」を楽しむ権利はみんなにある。
わかるから、つらいんだ。
【ドンマちゃんの心の声】
寒いってどんな感じ?
お腹が空いたって、どんな感じ?
我慢強いね! なんて褒めてもらうけど、
本当は、痛いって感覚が
よくわからないだけなんだよね。
こしょう「少々」って、本当にむずかしい。
自分の手なのに、うまく指令が伝わらない。
これって、不器用なだけ?
- 著者紹介【加藤路瑛】2006年生まれ。高校3年生。12歳の時に起業し、株式会社クリスタルロードの取締役社長に就任。「今」をあきらめない社会を作ることをビジョンに掲げ事業を展開、メディア出演や講演活動も行っている。現在は自分の困りごとである「感覚過敏」の課題解決に向き合い、感覚過敏研究所を立ち上げる。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
【黒川駿哉】1987年生まれ。児童精神科医・医学博士。英国にてADOS2(自閉症スペクトラム観察検査)、ADI-R(自閉症診断面接)の研究用資格を取得。児童・発達障害領域の腸内細菌、遠隔診療など多数の国内外の研究に携わっている。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
- 目次1章 カビンくんとドンマちゃん(僕は、制服が痛い。まるでサンドペーパーでできたブレザーだ。;僕は、給食が食べられない。これは「好き、嫌い」「おいしい、まずい」の話じゃない。僕の全細胞が拒否をする。;寒いってどんな感じ?おなかが空いたって、どんな感じ?みんなは知らない。「感覚鈍麻」の話 ほか)
2章 感覚の世界×困りごと(世界は刺激にあふれている。音は痛くて、光は目に刺さる。中でも歯科医院は、刺激のフルコンボだ。;痛いものを身につけるより、寒い方がはるかにマシ。凍えるような寒さの中で、コートが不快な僕に「そもそも寒くない」とドンマちゃんは笑ってくれた。;「我慢強いね、なんて褒めてもらうけど、本当は、痛いって感覚がよくわからないだけなんだよね」 ほか)
3章 「人と同じでいたい自分」と「人と違っていい自分」(みんなの楽しいことに、水を差してしまう。みんなの顔を曇らせる。僕の存在が、みんなの迷惑になっている。そんな自己嫌悪の沼にハマってしまう日がある。;私服で登校。教科書はタブレットに。「みんな違って、みんないい」とは言うけれど、みんなの本音はどうなんだろう?;「できないより、できる方がいい」僕自身が一番、ずっとそう思っていた。「できても、できなくてもいい」そんなふうに自分の定義をゆるめたら、世界が少し変わって見えた。)
巻末Q&A 感覚の世界の困りごと、どうしたらいい?加藤所長、教えて!